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​<Workers> Monotype on paper 

<the fall> monotype on paper

Marlon Griffith

SPUR

2016/9/17(SAT)-10/8(SAT)

SHUMOKU GALLERYでは、Marlon Griffith(1976-)の個展を行います。

 マーロン・グリフィスはトリニダード・トバゴのポート・オブ・スペイン出身のアーティストです。

2004年以降、ヴィジュアルアートとパブリックパフォーマンスを融合させた作品を世界中の様々な国で制作、発表をしています。2009年からは名古屋に在住し、自国の文化、環境の持つ特色に加え、様々な日本の文化を学び取り入れることで、強い独自性を持った、クオリティの高い作品を制作しています。

当ギャラリーで初の個展となる本展では、日本に移住後、ニューヨークで制作された「SPUR」シリーズを初めて発表いたします。パフォーマンスの映像作品に加え、2011年から2016年にかけて制作されたモノタイプによる作品を展示いたします。是非ご高覧ください。

プロフィール

ヨハネスブルグ(Bag Factory / Fordsburg Artists Studios、2004)

岐阜県美濃市(美濃・紙の芸術村事業、2005)

ジャマイカ(Edna Manley College of Visual and Performing Arts、2007)

バハマ(Popop Studios, Nassau、2010-11)

ニューヨーク(Art Omi, Ghent, New York、2011)の、アーティストレジデンス事業に参加

参加した主な国際展

トロント(South-South: Interruptions & Encounters, 2009)

マイアミ(Global Caribbean, 2010)

ワシントン(Wrestling with the Image: Caribbean Interventions, Art Museum of the Americas, 2011)

シャンペーン (Krannert Art Museum, 2011)

韓国・光州ビエンナーレ(7th Gwanju Biennale, 2008)

南ア・ケープタウンビエンナーレ(CAPE09, 2009)

ベルギー・マニフェスタ9(MANIFESTA 9 Parallel Projects 2012, Hasselt, Belgium)

イギリス・テート・モダンTATE MODERN 2014

AGYU(Art Gallery of York University) 2015

2010年 ジョン・サイモン・グッゲンハイム・フェローシップに選出、コモンウェルスアウォードを受賞。

2009年より名古屋市在住

作品について

トリニダード・トバゴで毎年開かれるカーニバルのコスチュームデザイナーとして活躍し、アーティストのキャリアをスタートさせました。

このバックグラウンドが、私の現代アーティストとしての作品に大きく影響しています。

私の作品は、パフォーマンス的であり、誰でも参加できるものであり、刹那的である、というカーニバルの源流を受け継いでいます。私の作品は、MAS(トリニダードのカーニバルにおける芸術的要素)と、アート-具現化された体験の現象論的側面を探求するという意味でのアート-との間の、対話を土台にしています。

知覚というものに対する根源的な問いへの試みを続けながら、伝統的な表現手法に頼ることなく、現代文化を問いただしているのです。MASという概念を超え、MAS本来の姿をあらわにすると同時に、新しいイメージと物語-批評的かつ詩的に我々の社会文化環境に呼応する新たなイメージと物語-を紡ぎ出しているのです。

 

SPURについて

SPUR(スパー)はマーロン・グリフィスが日本に拠点を移してから取り組んだ最初の作品である。NYでのレジデンシー(滞在型作品制作プログラム)において制作された。作品に使用したのは、農家で土を掘り起こすため馬や牛などにつけて使われる道具。厳しい労働、工業化を象徴するその道具を足につけ、円を描き続けるアーティストの動きは、人々が歴史、記憶、時間を書き、また書き直すマントラのようでもある。

 

芸術家として日本で過ごした時間、また書道の稽古を通じ、グリフィスは忍耐や繰り返し、辛抱を必要とするパフォーマンスを創出した。同時に、空間に印を刻む新たな方策についても再考したという。

 

パフォーマンスと一緒に展示されるのは、モノタイプによる作品である。作品の中で人間の体は道具や機械と合体し、社会が工業化や発展を目指すときに紡がれる物語を表出させている。

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