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IWAO IKEDA 

- Estrangement of Awareness -

池田巖   -意識の乖離-

2018/6/15-7/1

休廊日 月・火

作家在廊予定日

6/15、6/16、6/30、7/1

オープニングレセプション

6/15(金)18:00-20:00

SHUMOKU GALLERYでは、池田巖(1940-)の個展を開催いたします。

 二代池田瓢阿の長男として生まれた池田巖は、幼い頃から父のもとで竹芸を学び、茶の湯の世界に触れ、優れた古典に親しみました。東京藝術大学に進学してからは漆芸家の松田権六に師事し、古典の伝統に則った、漆を用いた茶器を制作してきました。1986年、自己を見つけたように茶の伝統から解き放たれ、竹や漆という素材の魅力をひきだした、シンプルながら緊張感を強調した茶器や花入がつくりだされました。そして2005年頃からは「竹の生命、漆の気」をテーマに、漆を塗った竹をたたき割り、引き裂き、「用」をもたない作品も制作しています。

2008年には菊池寛実記念 智美術館で大規模な個展が行われ、注目を集めたのをはじめ、近年ではベルリンやニューヨークなど海外でも積極的に展覧会が開催され、国際的にも活動の幅を益々広げています。

名古屋では初の展示機会となる本展では、「意識の乖離」と名付けられた、池田にとって全く新しい展開となる6点の連作を中心に展示致します。これまで、竹そのものの特徴、魅力を最大限に活かす作家として注目されてきた池田が、初めて自らの意識と生命を作品の中核に置き、その思いのままの身体感覚で竹を割き、剥がすという行為によって自らの世界観を表現しています。

幼少期より竹の扱い、漆の扱いを知り尽くし、一方で長く現代美術に興味を持ち、触れてきた池田が、78歳を迎え自らの内面や身体と向き合い生み出した本作は、力強さと儚さを兼ね備え、時代を超えた美しさを放っています。

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